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8月, 2018の投稿を表示しています

⑮占い師のバックヤード―5

恋愛において重要なこと―  あなたは自分が好きですか? 占い師をやっていると、良く「彼の気持ちを知りたいです。彼は私を好きですか? 私のどこが好きですか?」と聞かれます。 それを聞く前に重要なことがあります。 あなたは自分を好きですか? 自分のどんなところが好きですか? 自分を好きであること、即ち、営業でいうと「これはいいものだよ」と心から信じていて、そのアピールポイントもわかっていないと、商品を売り込むことって出来ないですよね? 恋愛も同じなのです。 彼が自分を好きかどうか、自分のどこが好きなのか気になる、又は確信が持てないということは、イコール私は自分をすきかどうかわからないということでもあるのです。 自分でいいと思わないものを人に好きになってもらおうというのは無理がありますよね? そして自分が好きなら、相手が自分のことをどう思うかというのは重要ではなくなるので、彼の気持ちが知りたいとはならないはずです。 又、ちゃんとした人間関係が築けているのなら、相手が自分を好きかどうか確信が持てないのなら相手に聞けばいいのです。 これを本人に聞くことが出来ない関係性、又は相手の答えを信じることが出来なければ、その関係性はあなたにとっていいものではないということです。 相手に聞きたいことも聞けない、相手のことを信用できないのならその人とは、どんな人間関係であれ、関わりをもっていいことはありません。 とは言え、それが知りたくて占い師のもとにやってくる人が多いことも事実です。 ニーズはあるのですね。 その質問に答えることは難しくありません。 ですのでお答えはしますが、その後からが重要なのです。 彼の気持ちだけではなく、人間性や価値観も理解して下さい。 そしてそれが自分の性格や価値観と合うのか、よく考えてみてほしいのです。 自分の感情を上手くコントロールすることは人生を上手く生きていくうえで重要なスキルです。 人間関係は、どれだけ親しくても感情に振り回されたらおかしくなります。 自分の言動をコントロールできないと、他人との関係性も思うようにはできず、相手に振り回されることになります。 これはスキルなので訓練すれば上手くできるようになります。 訓練するには実践しかありません。 ですのでとにかくなんでもやってみる、経験してみることをお勧めする

⑭占い師のバックヤード―4

占いで相手の気持ちや今後の展開が分かり、その結果が希望するものではなかった場合、「ではどうすればいいのか?」という質問が出てきます。 ここに関しても当然占えます。 しかしながら、どんなにいい答えが出ても、本人にそれを実行する能力、やる気がなければお手上げです。 行動できない人に、「自分から動かないとこのままですね」とお伝えして、どのように動けばいいのかまでお伝えしても、本人が「えー、出来ない。彼は何もしてくれないんですか?」ではどうしようもありません。 そして、「こうやってね」とお伝えし、本人が頑張ってそれを実行したとしても、そのやり方やレベルによって結果に差が出ます。 例えば、「心からあやまって下さい」と言ったとしても、その表現方法は人によって違います。 言われたとおりにしたとしても、その出来栄えが悪いと結果もイマイチになってしまったりします。 私が行っていた館の同僚占い師で、30後半になりながら今まで一度も恋愛をしたことがないという占い師がいました。 もちろん、セックスもです。 彼女がこの状況をなんとかしたいというので、占い師で寄ってたかって暇な時間に彼女のやるべきことを色々指導しました。 その中には良く当たると評判の、看板占い師もいます。 彼女も皆の勢いに押されてか、それなりに努力はしました。 出会い系アプリで男性と1-1で話す練習。 合コンや相席居酒屋、ホストクラブ、友人紹介によるデートセッティング、クラブにいくなどイケイケ系の占い師が色んな所に半年ほど連れまわし、館の占い師が勢力を挙げて半年バックアップしました。 そして結果は、「私はやっぱり恋愛なんかしなくていいんだ」で終わりました。 正直なところ、皆占い師なので彼女が恋愛するとは思っていませんでした。 占ったら何を見ても彼女が 1)実家を出る  2)経済的に自立する  3)自尊心を高める 4) 自分を卑下しない  ということを行わない限り幾ら出会いを求めても、出会っただけで終わります。 始まらないのです。 本人にその準備が出来てないからです。 ではなぜ、皆が勢力を挙げて半年も彼女の応戦をしたかというと、何もしないより、やれることは全てやってみること、その経験を積むことが彼女にとって意味があるからです。 恋愛も仕事も、それらを通して自分を知るためのツールで

⑬占い師のバックヤード―3

これもまた、不思議なことに、なのか面白いことになのか、カードを使って占った場合、同時期に占えば、誰が占っても大体同じ答えが出ます。 同時期なら、星的に見ても、霊感霊視で見ても、見る角度が違うだけで本質的な答えは同じです。 これはお客様相手ではなく、占い師同士で誰かの相談に乗っているとき「じゃあ占ってみよう」と全員でそれぞれの占術で見てみたりするのですが、答えは大体同じ。 問題は、その結果をどう伝えるかです。ここに占い師の個性や価値観が出ます。 そもそも自分が行動的で現実的な人は、行動することや現実的な対応を相手にもアドバイスします。 自分が内向的で動けない占い師は、行動しないと結果は出ないとわかっていても、自分も行動できないから人にもなかなかそうはいせません。 言っても相手も行動出来ないことをわかっているから言わないというのもあるでしょう。 占い師とお客様にも相性があります。 結果は同じでも、それをどう伝えるか、どの部分を強調して伝えるかに占い師の個性と価値観が現れるからです。 恋愛運も仕事運もその人本人のエネルギーの質や流れに連動しています。 上手くいっていない時には「どうなりますか」と占わないでください。 いい結果は出ませんから。 そういう時は、「最近上手く行っていないのですが、こういう時はどう対応すればいいですか」と占って下さい。 時には「何もせずにこの問題についてはしばらく放置してください」がベストな対応であることも多いのです。 春に種をまき、収穫は秋のように、物事にも人間関係にも、結果が出るのに適切な「待つ」時間というものが必要なのです。 それを待てない限り、何事も上手く行きません。 恋愛で言うと、数時間や数日連絡が取れないだけで不安になって待てずにしつこく連絡したりする修正のある人は、誰と恋愛しても上手く行きません。 他の人間関係も同じです。 相手のペースや事情を思いやる、尊重する余裕がないと何事も上手く行きません。 こういう時は、相手の気持ちが変わってしまったのかと不安になる前に、自分がなぜそんな些細なことで不安に思うのかを考えてください。 それを占い、自分の生き方や考え方の癖を変える努力に目を向けてください。

⑫占い師のバックヤード―2

館勤務でカードの的中率の統計が取れたら、ただ占うというか、ただ通訳するような占い方では面白くなくなってきました。 ほんとに、通訳と変わらないからです。 というわけで、途中から自分の見立てと、問題の本質はこれだよと指摘することも始めました。 占うというより、生き方のアドバイスです。 何を占いたいのか、何を聞きたいのかを聞くだけで、その人の今の関心ごとがわかります。 経営者の方は大抵事業やお金のことを聞いてきますし、若い子だと恋愛や転職、中年以上になると、不倫や離婚、家族問題など段々占う内容が年を得るごとに重くなってきます。 こうなるともう、問題の核心が本人の生き方にあることが多いので、どうなるか占ったらいい結果なんて出るわけがないのです。 自分の生き方を見直さない限り、類似問題が勃発しますし、今ある問題も時期が来れば勝手に消えてなくなることもありません。(時にはそういうこともありますが、稀です) こういう場合は、聞かれたままに「これからどうなるか」占ったら身もふたもない結果が出ます。 それをそのまま伝えてもどうしようもないので、星をみたり、使うカードをメッセージ性の強いものに変えて、 「あなたにとって最適な生き方、今何をするべきか」に質問を変えて占っていきます。 霊感霊視の先生だと、先生の思いやりで占うというより、相手が言って欲しいことを察知していってあげる先生もいます。 そもそもの占い師の性格が優しいときついことを伝えることが出来ないからです。 とは言え、その場はそれでいい気分になっても現実が上手くいかなければ、お客様は他の占い師にも同じことを言ってもらって安心したくなります。 そして、そんなときに結果をはっきりいうタイプの占い師を選んでしまうと、結果が一致しないので混乱します。 酷い場合は、これで占いジプシーになっていきます。 私の占いの師匠は手相以外全員日本人ではありません。 ですので、結果はその通り出たままを伝えますし、どうなるかではなく、どう生きるべきかにフォーカスした占いをします。 生き方を見直さないと本人が余計辛い思いをするだろうと思えば、例え今はそれを聞きたくなかったとしても、現実を直視するように伝えます。 アルコール中毒の人に今の辛さを止めるためにアルコールを飲ませたら、その時はしのげますが、症状自体は悪化するだ

⑪占い師のバックヤード-1

占い師が集まると、どんな話をするのでしょうか? 占いの館での待機時間は同類と話をするいい機会です。 占い師ならではの業界の情報交換や、時には占術について話をしたりもします。 私の行っていた館では、タロットは全員出来ることが条件でした。 その他、各自1-2個の占術を持っていることも条件です。 私の場合はタロット、人相、オーラリーディング、インド占星術が出来る状態で館に入り、入ってから手相を習いました。 西洋占星術や、四柱推命などの星を見る系の先生とは「星的には今どんな感じ?」とか聞いたり、 霊媒系の先生は、「後ろの人がそう言っている」などと言ったり、 全員カードをやるのやで、「カードではこう出てるわね」など、同じ質問で全員で多角的に見たりもします。 暇なときにね。 館に限らず、電話占いでもそうだと思うのですが、占い師一本でやっている先生はそんなに多くなく、皆結構他に本業があったりします。 私も最初は本業があって、週末と祝日だけ館に出ていました。 こういっては何ですが、色んな人をみて実感したのは、「カードって本当に当たるんだな」ということでした。 占い師が何を言うか、と思われるかもしれませんが、私はそもそも自分で「ああ、絶対こうなるよね」というのが見え出して、それを見たくないので見えなくするためにカードを使い始めています。 「これからどうなるか」占って欲しいというお客様が結構多いですが、私としては、それ知ってどうするの?です。 先が分からないから面白いんであって、わかったらつまらないでしょう? 「次いつ彼から連絡来ますか?」とか「次いつ会えますか?」という質問も多いのですが、それ知ってどうするの?と思います。 連絡が来るか、会えるか、が問題なのではなく、二人の関係が上手くいくこと、ご本人がハッピーであることが重要なのであって、連絡がいつ来るかなんてどうでもいいことです。 というわけで、カードからのメッセージが自分の見立てと同意見だったとしてもそれほど驚きではありません。 ただ、お客様を占う時は、別に自分の見立てをわざわざ立てずに、そのままカードで占います。 通訳をしているイメージです。 カードの答えをお客様にお伝えし、後でその通りでしたと言われると、「へー、そうなんだ」という感じでした。

⑩手相を習う

日本に来てから占い館で週末だけ働き始めました。 ここで手相占いも習いました。 人相はそもそも「顔を見ればその人の性格がわかる」という特技とオーラリーディングでできたので、手相を追加すると、星やカードを使わなくても大体その人のことはわかります。 実のところ、「彼の気持ちや今後の展開」は二人が目の前で2-3分なんでもいいから会話してくれればほぼわかります。 そもそもがそれが見えるようになったことから占いを習いだしているのでこれは簡単なのです。 最初は自分の見たものを信用していなかったのですが、それが見えるようになって既に20年近いのです。 経験からそれが正しいことは確信しています。 実際に目の前にあるものを五感である目で目視するのと同じレベルで認識します。 そしてこれが他の人にも見えているのではないかと私は考えているのですが、如何でしょうか? 皆五感があるように、六感も七感もあります。 彼の気持ちがわからない、相手にどう思われているかわからない、面接に受かったかどうか気になるというご相談をよく頂きますが、皆さん本当に分からないのでしょうか? 何となくわかっているけど、認めたくない、わかりたくない、もしくは、自分が正しいのか確認したいという気持ちで占いを使っているのかもしれませんね。 というわけで、私は占い師ですが、各国の占い師巡りをした時に聞いたことと言えば、 「占いで何が分かるんですか?」という質問で、特に相手の気持ちや今後の展開など聞いたこともないのです。 実際に占いというものを学問として勉強した結果、 「相手の気持ちや今後の展開」なんて、自分の今後の行動次第でどうにでもなるでしょ、と思っています。 どう思って欲しいかによって、自分の言動をコントロールすればいいのです。 ただ、もちろんそもそも持って生まれた性質の合う合わないや、ご縁などは無理して力技で動かさない方がいいので、そこは受け入れるべきだと思います。 ブータン、ネパール、タイ、バリ、インドで占い師巡りをしてついでに占いを趣味として勉強しました。 その結果、習ったものを使ってみたいので占い師になった。。。。というのが私が占い師になった理由です。 さて、次回からは占い師が館で集ったときにどんな話をしているのか、占い師の実態について書いていこうと思います。

⑨インドで占星術を習う―2

そんな偶然あるんかいな、と思っていると、「今僕の田舎の父がそのアシュラムで働いてるから、お父さんに案内させるよ」というので、 「英語話せる?」→「話せない」→「やめておこう」と電話を切りました。 で、そのままこのアシュラムの外国部に行って学長面接の予定を立てていると、そこにインド人のおじさんが入ってきて何やら私の担当者と話しています。 そして、「こんにちは。私が○○の父です」と担当者の通訳で言ってきます。 先生にそこで電話を入れると、「君がこれから外国部に行くって言ってたから父をそこに向かわせたんだ。口添えしてもらえば面接有利だから」と言います。 このお父さんは、普段は違う州にいるのになぜかこの時期だけたまたまボランティアでこのアシュラムで働いていたそうです。 というわけで、私は先生の紹介と推薦を無視して勝手に自分でロンリープラネットからアシュラムを探してここに行き着いたのに、結局その場所は先生が最初から行けと言っていた場所だった。 そしてそこになぜだかこの時期だけ先生のお父さんがいて色々便宜を図ってもらえたという運の良さ。 これがインドとインド人の面白さなのです。こういう偶然が良く起きるのです。 そもそもこの先生が私に「今どこにいる?」と電話をかけてきたことなど一度もありません。 なぜ私がこのアシュラムについた翌日のそのタイミングでそれが起きたのか? とにかく、ここの大学の先生の一人を紹介され、個人レッスンを受けられることになりました。 この大学はアシュラム付属なのでヨガやアーユルベータのレッスンも希望すれば受けられます。 薬木の煙で癌を治す研究なども大学院で科学的アプローチで行っていたりします。 先生は、占星術の基本概念から教えてくれました。 星を見ると何が分かるのか、なんでそんなことが星を見てわかるのか、などです。 太陽や月からの光は地球上で目視できますし、太陽のエネルギー(熱)は体感することが出来ますよね? 木星、水星、土星、火星、その他の惑星からも固有のエネルギーが同じように地球に届いています。 当然これらも目視出来なくても、太陽や月と同じように地球へ、もちろん人体にもその心理的活動にも影響を与えています。 生年月日と生まれた場所、時間からその人が生まれ落ちた瞬間にその場所に満ちていたそれぞれの惑星からのエネルギーの届

⑧インド占星術を習う-1

シンガポールを出た後、またインドが私を呼んでいる気がしました。 あんまり行きたくなかったけど、行かなければならないあの感じです。 どうせなら、と前から時間があればやってみたかった事リストの中にある、 1)インドでアーユルベータの勉強 2) インドのアシュラムでヨガを習う 3) インド占星術の勉強をする をやってみることにしました。 ここでもまた偶然というには面白すぎる出来事が起こりました。 シンガポールで通っていたヨガスタジオで個人レッスンを取っていたインド人の先生が、私に彼が昔数年間住んでいたアシュラムの話を以前していました。 インドに興味があるというと、「いつかインドに行ったら田舎にいる僕の両親に会えるね」とも言っていました。 その時は?だったのですが、まず私はヨガで有名なリシュケシュというところに行って、幾つかのアシュラムに泊まってヨガの個人レッスンを受けていました。 ですがハイシーズンだったので数週間以上は「満員」状態でそれらのアシュラムに入ることが出来ず、その先生に 「あなたの知り合いや近くのアシュラムで入れるところないか?」と連絡すると、なぜか大学の名前を送ってきて、 「ここのアシュラムにいくといい。友人に連絡しておいたから、彼に電話して手配してもらうといい。まずは学長と面接してからいつから入れるか決まるから」と言われました。 この時点で、「私は大学じゃなくて、アシュラムに入りたいんだよ。しかも面接してもいつから入れるか不確定なところまでわざわざ行くのはめんどくさい」からいいや、と没にしました。 デリーに戻り、たまたま友人宅にあったロンリープラネットにのっていたハリドワールの有名アシュラムにダメもとで連絡すると、OKが貰えたので再度ハリドワールに出向きました。 アシュラムで登録を済ませ、外国人が泊まる建物に入った翌日、なぜかその先生から電話がかかってきて、 「今どこにいる?」と聞くのでそのアシュラムの名前を言うと、「どうやって、誰に連れられてそこに入った」と聞くので、 「ロンリープラネットで見て自分で連絡取ってきた」というと、「それ、僕が言ってたアシュラムだよ。そこに数年間住んでたんだ」といいます。 「あなたが進めてた大学アシュラムと名前違うけど?」というと、 「僕が言ったのは大学の名前。君がいるのはその大学付属のアシ

⑦タロットカードを習うことになったきっかけ

シンガポールで働いていたある日、急に「この連休にどこかに旅行に行け」と指令が降ってきました。 所謂ひらめきとでもいうのでしょうか、時々こんな感じで今やるべきことが降ってくることがありました。 連休の有給を合せても4-5日かなと思い、その日程で行ける範囲で世界地図を見ていると、バリが目につきました。 次に「バリ」でグーグル検索すると、「ウブド」という地名が目に入ってきました。「ウブド」で検索すると、どうやらヨガ教室や占い師やらが多い土地らしいのです。 今度は「ウブド 占い」などで検索していくと、所謂スピリチュアルワーカーのリストと連絡先が出てきました。 ここに行けということかな、と思い、そこからピンと来た数人にメール連絡して、一番スムーズに話が進んだ占い師のところに行くことにしました。 私は占ってほしかったのではなく、「見たくないものが見たくない時に見えなくなるようにしたい。 オンオフ自分でコントロールできるようになる方法を教えてほしい」ということをメールで連絡しました。 すると彼女がタロットカードを使う方法を進めてきたのです。 「そんなものは自分でオンオフ出来るものではない。ただ、自分が見たものが妄想なのか現実なのか区別がつかない時にカードにセカンドオピニオンを聞くようにすれば迷いがなくなる」というのです。 そして毎日数時間、数日間連続でタロットカードの使い方や水晶玉の使い方、オーラリーディングのやり方などを習いました。 最後に彼女が言ったのが、「私が知ってることは全部教えたわ。あなたはもう自分の国に戻って占いで食べていけるわよ」。でした。 他人を見ることに興味はなかったので、それは聞き流しましたが、カードの練習をするためにより多くの他人を見る必要がありました。 カードが教えてくれる情報の精度の統計も取りたかったのです。 というわけで、シンガポールにいる日本人やその知人友人など、知り合いを占い始めました。

⑥ギリギリで災難から逃れる時期

私は好き好んでアジアの辺境をうろついていたので、当然現地で災害等に巻き込まれることもあります。 ただ、大抵の場合近くにいても私に実害は及ばなかったり、急に「もうここ飽きたから出ようかな」と思い立って出国したすぐあとにそこで暴動が起こったりと「偶然」というには運のよすぎる出来事が多く起こりました。 まずは中国留学中に鳥インフルエンザが流行りました。 四川省で本格的に鳥インフルが流行る少し前に幼馴染の結婚式で一時帰国しました。 ついでなので2週間程度日本でゆっくりして帰ってくると、その間にパニックが広がっていたようで、校門まで担当教員と同級生がわたしを迎えに来て、病院に検査に連れていかれてから学校復帰を許されました。 ちょうど一番酷い時期にたまたま日本に帰っていたのです。 その後北京に実習で数か月行く予定だったのですが、ギリギリまで鳥インフル収束宣言が出ないで実習できるか決まらなかったのですが、きっちり6月末に終息宣言が出て、7月から無事北京で実習できるようになりました。 2004年末のスマトラ島沖地震の時は、南インドの田舎町にいました。 朝方津波が来たのですが、私がいた漁村は両氏が20人程度死亡した程度で村の中心地まで水は来なかったので、内陸に一次的に非難する程度で事なきを得ました。 その後カシミールでいた場所から3キロほどのところで幾つかの政府機関が爆破され、外出禁止と停電が3日ほど続いてうんざりしたこともありますが、やはり私自身には何の問題もなしでした。 2009年のバンコクの空港占拠から伊勢丹が入っているビル前の交差点封鎖座り込みの時もバンコクにいたのですが、ちょうどその伊勢丹と繋がっているオフィスビルで働いていたので、1か月以上仕事が出来ず、暇すぎてうんざりして仕事を辞めてタイを出て2-3日後に伊勢丹が入っているショッピングモールが放火され、立ち入り禁止になりました。 いい時に出国したなーというタイミングです。 シンガポールでは、オフィス管理の仕事をしていたのですが、私の最終日が金曜日で、そのまま金曜日の夜便で出国しました。 週明けの月曜日に上の階の水道管が破裂して私がいたオフィス全体が水浸しで修復が大変なことになった、いいタイミングで辞めたねーと連絡がきました。 こんな風にニアミスで災難の近くを通るのですが、巻き込まれることはないの

⑤他人のエネルギーにやられる時期

次にやってきたのが、「嫌なエネルギーを発散している人が近くにいると、頭痛や寒気がして具合が悪くなる」という症状でした。 30前後でバンコクで働いていた時期がこれに当たります。 バンコクのエネルギーも当時の私には重苦しく、3か月に1回出ないとなんだか辛かったです。 オフィスにも家にも置いていた鉢植えが全部枯れてしまいました。 エネルギーフィールドも悪かったのでしょうが、私のエネルギーも悪かったのかもしれません。 体調も悪く持病の腰痛がヨガのし過ぎで悪化し、おまけにバンコクの暑さの中ではまったホットヨガで筋肉まで燃焼しすぎて、「衰弱腰痛」なるものになってしまいました。 筋肉がなさ過ぎて腰痛になるケースです。 通っていた日本人の鍼灸師の先生には、「昔ボランティアでネパールに鍼灸に行ったときに、皆やせすぎていて針を刺しても刺しても気が廻らなくて困ったのを思い出すよ、あなたの背中を見ていると」と言われる始末でした。 この先生のもとで日本人の女性が「レイキ治療」をやっていたので受けてみればと勧められ、レイキも受けた結果、習ってみることにしました。 この先生の師匠がオーストラリア人でバンコクにてレイキの他に「超能力開発」なども教えていました。 私の「霊感もどきまだらに発生」状況を何とかしたくてこれも併せて受講しました。 結論としては、一時的に「見たくないものまで見える」状況が悪化しました。 私の希望としては、所謂サードアイ、「第3の目」を必要なときに開き、不要なときは閉じておくようにしたかったのですが、それはこの段階では叶いませんでした。

④次の石へのステップ

最初にインドで入手して首に下げていた石は、1年後にババ(祈祷師)本人に会いにカシミールに行ったときに、次の石にとって代わりました。 最初の石は「男に刺殺される」定めを避けるための石。 次の石は、私の今後の幸せの為にということでしたが、青サファイヤと黄色のサファイヤをそれぞれ金と銀のリングにして身につけよというものでした。 これは多分合計2000ドル以上したはずです。 今思うと青い石はサードアイ(直観力)を開くエネルギー、黄色の石は損得勘定や現実的な判断力や自尊心などを強めるエネルギーだったと思うのですが、数年にわたりこれらの石を身に着けていたことが私の30歳前後の頃のオーラの色になったのかなと思ったりもします。 後々バリでタロットカードとオーラリーディングを教えてくれた占い師に、あなたのオーラは青と健康そうな黄色よと言われたときに、あの石を長年つけていたからかなと思ったのです。 その後石は外して数年、自分のオーラを目視してみたら、紫の時と白の時がほとんどでした。 占い師に多い色です。このように自分のエネルギーが変わると、オーラの色も変化します。

③石が届くまでとその後

石が届くまでの間、南インドの田舎の観光地の片隅のゲストハウスに閉じこもり言われたとおりの生活をしました。 その間、十数名の祈祷師がババの元で祈祷を続けてくれるとのことです。 石が届き、ババのお弟子さんである土産物屋の兄さんの従弟がその石を私のものにするための儀式を行い、石と祈祷文がかかれた紙を黒い布にくるんで首にかけておくようにと渡されました。 これで600-1500ドル位払いました。当時のインドの物価からすると明らかにぼったくり商売じゃないかと思うのですが、その時は半分疑いつつも、これで厄除け出来るならまあいいかというところでした。 その後インド人としばらく同居していた時、彼ら自身も1500ドル以上払ってその類の石を入手して身に着けていたのを目撃し、 「あれはぼったくりじゃなくて本気の祈祷だったのか。というか、インド人がこの金額払うってことはジョークじゃなくて本気で信じてやってるんだな」と気が付いた次第です。 アーユルベータでもそうですが、インドの加持祈祷も、「金をかけること」と「本人も祈祷や治療が行われている間一人で部屋に籠って指示されたとおりの生活を送ること」が要求されます。 それなりの本気度を見せないといくら加持祈祷や治療をやっても効果が出ないということでしょう。 アーユルベータでは、全ての病気は生活習慣が原因と見なしますし、幾ら治療や加持祈祷をしても、本人が原因である「生き方、生活習慣」を改めなけれいつまでも同じことの繰り返しになります。 結局は自分がどれだけ自らの言動をコントロール出来るかの自己管理能力が問われるのです。 石も祈りも、その助けをするだけで、根本原因の除去は出来ません。自ら変わることが求められます。

②霊性の国、インドとの関わり

私にとってインドという国は 「行きたく対けどなぜか気になり、いつか行かなくてはならない国」 という割り切れない感情を抱く場所でした。 中国で大学生をしている数年間の間に東南アジア諸国を回りましたが、 インドだけ最後の最期まで残していました。 気が重かったのです。 最後の年に、やはり行かねばと理不尽な理由に引っ張られ、インド行きを決めました。 そして、インド上陸1日目にあのメールを読んだわけです。 「お守りになるような石」を探して入ったその店のお兄ちゃんと その従弟に聞かれるままに理由を話すと、真面目な顔になり、 「それは単なる石じゃだめかもしれない。 この人は前に3年間ババ(いわゆる聖職者)の下で付き人をしていたのでそういうのに詳しいんだ」 ということで、生年月日と両親の名前などを聞かれ、 何やら占星術で私の運命を読み解く的な事が始まりました。 眉間にしわを寄せ、 「ちょっと僕のレベルでは解決できないかもしれないから師匠に電話して聞くから数日待っててくれ」 と言われ、師匠の診断結果待つこと数日。 ただ適当に石を買ってこれでよしとするはずが、話が大きくなっていきました。 結果、私の見た妄想は妄想ではなく、 その様なことが起こる可能性のある時期が まだ続いているので祈祷とお祓いもしなくてはならないということになりました。 石はバクダッドの洞窟にあるものを取り寄せるので来るまでに1か月程度かかる。 それまで何事も起こらず過ごせるように、不要不急の外出はさけ、 人と目を合わせず、一人静かに部屋で過ごせと指示が下りました。 インド旅行予定は1か月半あったので時期的には間に合うのですが、 それをずっと閉じこもって過ごすのかいと正直思いましたが、 この時の私は男に刺殺される妄想に取りつかれていたので 素直に言うことを聞くことにしました。